今回は大阪狭山市にある狭山池博物館をご紹介します。
まず、狭山池とは大阪狭山市の街の真ん中にある大きなため池で1400年の歴史を持つ日本最古のため池と言われています。1周くるっと回ると2.9kmあるので散歩やウォーキングコースとして利用している方が多く、また桜の名所としても有名で3月末~4月初旬にはライトアップもされています。
その狭山池のすぐ隣にある建物が狭山池博物館で、見どころは何といっても建築の造形美!外観や中の雰囲気をご紹介します。
狭山池博物館

狭山池の改修には、奈良時代の行基、鎌倉時代の重源、江戸時代の片桐且元など歴史上の有名な人物が携わってきました。狭山池の完成まで各時代の知恵と工夫が活かされており、狭山池博物館は土地開発の歴史や文化遺産を中心に映像や模型などを使い、わかりやすく紹介しています。
つまり、簡単にまとめると狭山池の歴史と完成するまでの土木技術をテーマにした博物館です。
詳細情報
住所 | 大阪府大阪狭山市池尻中2丁目 | |||
電話番号 | 0723678891 | |||
営業時間 | 午前10時~午後5時 | |||
定休日 | 月曜日 | |||
料金 | 無料 | |||
駐車場 | あり |
外観
博物館の入口。
コンクリート打ちっぱなしの外壁でとてもオシャレ。

中に入ると広い椅子が設置されており、ここでまったりする事も◎
水が近くて気持ち良いです。

奥に進むと開けた所に出ました。こんなに美しいのに無料&人が全くいない。

放流時間が書いてありました。この時間になると上から水が流れてくるようです。

1階に下りました。長い通路の天井に水面が反射してユラユラと光っていて、水の中にいるみたいで歩いているだけでもすごく気持ち良いです(^^)
ちょうど放流時間になったのか水が一気に流れてきました。

手を伸ばせばすぐ届く所で流れていました。かなり広いので大迫力。

両側から水が流れてきています。水の落ちる音や景色が素晴らしい。この日は晴れていたので大きな虹ができていました。

放流時間が終わったので次の場所へ。少し奥に進むと円形の場所に出ました。


広い美術館にいるみたい。無機質な中に1本だけ見える木が差し色になってとってもキレイです。
館内
外観を楽しんだら次は館内へ。
無料なので手続きなどせずに入れます。中に入ると最初に見えるのが高さ15m、幅60mの堤の断面。かなり大きい。


すぐ隣にはダム建設や洪水について学べるスペースがありました。ボタンを押すと光ったり模型が動いたりします。

堤の横を抜けて下の階へ。間接照明など使われていてオシャレ。

江戸時代に造られた東樋(ひがしひ)というもの。これを使って池の水を周辺の田んぼに配っていたそうです。東樋の年輪年代測定の結果から、狭山池は7世紀前半の飛鳥時代につくられた日本最古のため池であることが分かったそうです。


順路を進むと奈良時代に活躍した行基の像がありました。行基が中心となり、狭山池の改修を行ったという記録があるそうです。

行基が偉大な人物なのは知っているけど、実際に何をした人か覚えていますか?
飛鳥時代に現在の大阪府堺市で生まれ15歳で出家したのち、民衆に布教したり橋や道路、新田開発などの土木工事に携わり、さらには聖武天皇から東大寺の大仏造立を任され造り上げた方です。78歳で最高位の大僧正に任命され、82歳でこの世を去りました。
学生時代に歴史の授業で必ず習っている人物ですね。狭山池にも携わっていたとは驚きでした。
当時使われた道具類が展示されていました。

さらに奥へ進むと鎌倉時代に活躍した重源の像がありました。

この方はいったい…と思い調べると、鎌倉時代の源平合戦で焼却した東大寺を再建した方で狭山池の改修も行ったそうです。今まで木製の樋管を使用していましたが改修の際に石製の樋管を用いたらしく、このエリアから石製の展示が出てきました。

さらに進むと一気に江戸時代になり、豊臣秀頼の命令で片桐且元(かたぎりかつもと)が狭山池の大規模な改修を行った展示エリアに。


さらに明治、大正、昭和、平成の改修の紹介となっていました。平成になってようやく改修が終了し、現在は洪水調整機能を備えた新しいダム式のため池として生まれかわったそうです。
特別展示
隣のエリアに特別展示場があり、ここは写真撮影禁止となっていました。土器や埴輪、太刀、軒丸瓦などが展示されていました。
郷土資料館
上の階に行くと図書コーナーのような所がありました。

窓際には勉強できそうなスペースも。外の景色も見えます。このスペースはいいですね。

カフェ
3階にいくとカフェがありました。10時~17時までやっているみたいです。外にもテーブルがあったので天気のいい日はテラスでランチもあり◎

カフェの前の通路。窓が大きくて景色抜群。ただエアコンが効いていないのでめちゃくちゃ暑かったです。左側に見える建物の中には入れず、何のための建物かも書いていませんでした。

所要時間
外観から館内をくるっと見てまわって1時間~2時間ほどで見終わりました。
感想
外観の建築が素晴らしく、椅子もあって水が近くて涼しいのでまったりするには最高です。しかも無料。こんなに美しいのに人もちらほら程度しかいませんでした。本を読んだり瞑想するのもありですね。
博物館なので館内は静かです。面白いというより勉強になるといった感じ。写真を撮っていいスペースと禁止スペースがあるので要注意。と言っても館内で写真を撮っている人は私以外いませんでした(^^;
狭山池がどうやってできたのかなんて博物館に行くまでは考えた事もなかったのですが、昔の偉人達が生活を豊かにするために命を懸けて造ったものだと分かるとその後の景色がまるで違いました。
まとめ
いかがでしたか?
歴史を知ればその土地の見方がガラッと変わるので、博物館に興味がない方も試しに1度行ってみてほしいと思います。無料でここまで楽しめる博物館はなかなかないので、お散歩もかねておすすめします(^^)
宮古島の博物館を紹介したブログもぜひ読んでみて下さいね(^^)/

